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戦後漫画 [風俗]

戦中、兄たちの楽しむ漫画「タンクタンクロー」や「黄金バット」をよく読んだ。「日の丸旗之助」「一二三四五六」(ひふみしごろく)、のらくろなどほとんど記憶にある。
戦後、漫画家になる夢はまだなかったが楽しんだのは大阪新聞に連載された「ヤネウラ3ちゃん」南部正太郎)と朝日新聞に載った「ブロンディ」(チックヤング)だ。3tyann .jpg3tyann2.jpg
 前者は、床屋の屋根裏に下宿する定職がなくいつも腹を空かしている言わばフリーターの青年で、と言う設定。米の欠配、焼け跡、闇市などの世相の中を生きながらその家の娘マリちゃんに恋をする。
 いま見るといかにもいじらしい生き方をしている。後年、漫画家協会員院になってから作者の南部先生と会うことがあった。カメラに凝っておられたことをおもいだす。
 後者のブロンディは、戦後押し寄せて来たアメリが文化をはっきり見せるものでタイトルはダグウッドというサラリーマン夫人の名前だ。
 この主人は腹が減ると電気冷蔵庫(日本はまだ氷の冷蔵庫でまだ各戸にはない)からハムや野菜を取り出し何重にもなったサンドウィッチを作りあごでかはさんで抱えて歩く。
 電気掃除機はすでにこの家にはあった。
 こんな国と戦争をしていたんだとおどろいた。ララ物資の配給を受け芋を代用食にしていたあの頃の漫画とはこんなものだった。
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