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王将戦

> 今ひふみんの愛称で人気者になっている加藤一二三九段77歳の引退の翌日14歳の藤井聡太四段が28連勝した。藤井四段に初戦で破れた加藤一二三王将と挑戦者15世名人大山康晴との対局中を37年前にわたしは描いている。
> 第29期王将戦七番勝負第2局、1980年1月25日、高石市のホテル新東洋「滝の間」だ。スポニチに絵と文で掲載したものを提供してもらい特別にご披露します。
23畳の大広間、今回は大山名人が挑戦者だ。緊張している私に大山名人から「成瀬さん、あんた1日に何枚くらい絵を描きますか」とにこやかな顔で聞かれた。余裕あるなと思った。
洋服と和服の好対照の二人は動と静の姿勢でもわかる。和菓子を食べる挑戦者無視する王将、イチゴが出た豪快に口に放り込む王将、食べない挑戦者。30歳と57歳、世代がはっきりしている。大山名人がトイレに立った、すると加藤王将が名人の席に来て座布団をまたぎ、中腰で盤面を覗いている。名人が帰ってきても座れない、集中力が凄いのか心理戦か。結局、翌1月26日、王将は140手で投了。第2局は挑戦者大山名人が7戦全勝。最終的には4勝2敗で王将のタイトルを奪取した。
 第46期王将戦は、羽生善治王将に谷川浩司竜王が挑んだ。その第3局は、1997年1月30、31日彦根プリンスホテルで行われた。
 第1、2局は羽生王将の勝で始まる30日の朝は雪起こしの強い風が琵琶湖の湖面に吹き荒れていた。
 案の定、翌朝は吹雪いたが止み間に彦根城が見える10階の洋食室、羽生王将はオレンジッジュース、ウインナのソテー、玉子は食べない、トースト2枚とブラックコーヒ。谷川竜王は柔らかい白キャベツ、ボイルド玉子、サラダ、トーストと2枚紅茶。
 藤井四段、佐々木五段なら朝はなんだろう。
 対局が始まった。広い和室は対局する二人と時計係と私の4人のみ。庭に雪が降り積もって、時折松の枝から落ちる音が瞬時する以外は静寂。
 ただ、竜王が考えている時に王将が開いたり閉じたりする扇子の音はある。
 この期は羽生王将が4勝して防衛した。
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